2014年11月21日

【コラム】インスト中、嫁の目は死んでいないか!?

ゲームマーケット2014秋、出展者の皆様お疲れ様でした。
どのブースも非常に忙しくされていて、あまりご挨拶できませんでしたが、個人的には雰囲気ともども大満足でした。

来場者数はさらに増えたようで、ここ数年毎年10%弱で成長している感じでしょうか。この感じは、イケてる業界の成長曲線に近いですね! 着実に火が付いてきているとみていいと思います。
しかも、市場規模や認知などについては、まだまだ伸び白はありそうです。私も作る側でも遊ぶ側でも盛り上げに関わっていければなぁと思います。引き続きよろしくお願いいたします。

ともあれ、久々の更新になってしまいました。
このブログもなんだかんだで、7月から開始して計3万以上のアクセスをいただいております。ありがたいお話です、というか完全に想定外です。正直、細々と思ったことメモ書きしよう、みたいな感じでしたから! これも拙文に興味を持ってくださる方々のおかげですね、ありがとうございます!

さて、今回のテーマは「ゲームのルールを普及する」ということで、コラムらしく、ゆるふわ系でお届けします。ほんとはこういう文章書く方が好きです。

話は数日前、ゲームマーケット後の我が家に遡ります。
「おーい、イソノー、このボドゲやろうぜー!」
意気揚揚と嫁にGMで買ってきたゲームをプレイさせようとする私。
「このゲーム、めっちゃおもろいから! これな、勝利条件はこれで、お互いの手番で……クドクドクドk(5分くらい続く)」
すごーく分かりやすく、理路整然と話しました! 理解できないはずがありません。オープン会ならこれで、するりとゲームプレイできるはずです(自信過剰
にもかかわらず!!

気づいたら嫁の目が死んでいた事件。

……Why!?

私、オープン会はほぼインストされる側で、インスト聞くの大好きなんですよ。
だってワクワクするじゃないですか。ルール聞いて、たぶんこのゲームの勘所はここだなぁーなんて思いながら、トライ&エラーしていく感じ。ボードゲームにおいてインストはゲームの一部なんですよね。

一方、私が良くボードゲームを一緒に遊ぶのは、「ボドゲなにそれおいしいの」な人たちが多いんです。家に呼んで、「たこやきパーティー」した後とかにやるんですけど。

するとですね、そもそも彼らのボドゲに対する最初の期待値がめっちゃ低いんですよ。
「どれ、サイコロ一つ振ってやればいいんだろ^^」くらいな感じからくるわけで。そんな彼らに淡々とインストしてみても、大抵前述の嫁のように目が死ぬ人がでてきます。

嫁に話を聞いたところ、「ボードゲームは、やってみると面白い。が、インストを聞くのがめんどくさい!」と、ボードゲーマー泣かせなことを言ってきました。
「別に聞いたらルールは分かるでしょ?」
「基本は分かるんだけど、この場合どうするとか多すぎ。あと点数の取り方とか覚えられない。説明が3分くらいを越えるともう嫌になってくる、というかやる前に飽きる。あと、絶対自分で説明書からルール覚えて人に教えるとかやりたくない。誰かが教えてくれるなら、なんとかやれるけど」
「不満だらけやんけ……」

ははぁ、なるほど。
おそらく彼女の場合、ボードゲームへのハマり方(モチベーション)が高くないのです。ですから、懸命にルールを覚えよう!という姿勢がそもそもありません。まぁ、こういう人にボードゲーム買ってもらうのは無理だよねー……。
とか思っていたわけですが、よくよく考えてみると、たぶん世の中的にはそういう人が大半なんですよね。だから、市場は伸びてはいるもののまだまだ知らない人が多い世界なのかなと思ったり。

つまり、インストは彼ら彼女らにとって、楽しむ要素というよりは立ちはだかる巨大な壁!進撃の巨人に出てくる、そう、あんな感じの!
そんなとき、いかに素早く梯子をかけて、目が生きたままの状態で楽しませるか!
インスト中は彼らにとってドラクエのバリア床を歩いている感じな気がします。宝箱にたどり着く前に死んでしまっては元も子もありません。

脱線しましたが……それで、もっと言うと、誰かに教えてもらって覚えたルールを、簡単に他の人に教えてあげられる循環をうまく作れるか、というのもありますね。
「ゲーマー⇒ノンゲーマー⇒ノンゲーマー」の流れが確保されていくと、とってもスムーズに市場が広がっていく気がします!市場を盛り上げようぜ、っていう大きなイシューに対して、実はここがすごーくクリティカルじゃないかなと個人的に思っています。

じゃあ、具体的にどうすんのよと。
いくつかのアプローチで考えてみます。

まず根本的なルール設計を、めちゃくちゃ分かりやすくしようというもの。
(あくまでノンゲーマーにメインに遊んでほしい!というゲームのお話です)

マジカル7っていう法則があるのですが、人が短期的に覚えていられていることは7±2とかなんとか言われています(プレゼン資料の1枚のスライドに入れるキーワード数とかでよく使われている気がします)。
なので、重要なことはこの範囲内、可能なら5つくらいに抑えたらいいんじゃないかなと。
例えば、既にルールがほぼ普及しているゲームを考えてみると……。

ババ抜き
1. はじめに、手札で2枚揃っている数字のカードを捨てます
2. 右(左)の人から1枚取ります
3. 取ったカードで、また2枚揃っている数字カードがあれば捨てます
4. 最後にババが手札に残った人が負けです

大富豪(超ベーシック)
1. カードを最初に無くした人が勝ち
2. 3が一番弱くて2が一番強い。でもジョーカーはもっと強い
3. 前の人が出したものより強いものしか出せない。
4. 同じ数字なら何枚でも一緒に出せる。その場合、次の人も同じ枚数それより強いカードしか出せない。
5. ジョーカーは単独でも使えるし、何かと一緒にも使える
6. 4枚同じカードを出したら革命。強さが逆転する
7. 負けた人は次のゲームで最も強いカードを買った人に渡す
+ご当地ルール多数(8切り、ロック、イレブンバック、スペ3、下剋上、都落ちetc)

多分、ババ抜きは90%以上のルール認知率があると思いますが、大富豪は10〜30代くらいの世代でも50〜60%くらいまで落ちるのではないでしょうか。これはルール数と相関性がありそうです。でもそれでも、これだけあれば十分ですね!

……ただ、ここまで削ぎ落とすのはとても難しいですよね。作っているから分かるのですが、ある程度ゲームとしてのオリジナリティを出そうとすると、どうしても複雑化してしまうもの。この間、自作ゲームをメンバ0に披露したところ、「処理多すぎて、らりおがいないと絶対できない」と言われました!ワーン

ですから、うちのサークル「こたつパーティー」では「3分でインストできるか?」というのを一つの基準にしています。実際やって見せて、という動きを付けて説明していると3分は結構一瞬です!
3分で説明できないなら、簡素化するのか、重要事項は減らすのか、ということです。
感覚的に遊べる、というのもとても重要な要素ですね(この辺はもっと深堀できるかも)。

で、重要なのはこっちのほう。
インストの再現性をどう高めるか。ボードゲーマーじゃない人たちにゲームを買ってもらって、彼、彼女たちが、家族とか他の友人と遊んでもらうとき、今度はその人がインストする必要があります。この壁が高い、しかもかなり。

私はもうここについては、ダイナミックに放棄してもいいんじゃないかと。
いや、諦めるということではなく、別にこの人たちにインストしてもらわなくていいやと! なんなら、画面の中の私がやりますよと!

つまり、インストを動画にして、すぐアクセスできる環境にすりゃいいんじゃないかと思います。最近はどんなゲームにもチュートリアル的なものがありますが、全てシステム的に行われていますよね(というか、そもそも私たちがビデオゲームなりをするとき、説明書読みませんし……。)
それと同じで、「これを見れば、あなたもこのゲームをすぐ遊べる!」というインスト動画のQRコードなりを、パッケージにつけてしまう。
スマホ大前提(Ipad大歓迎)ですけど、みんなでスマホ画面見れば、それでゲームが遊べてしまう!これなら重ゲーでもOKかも!? もちろん、煩雑な部分は別途サマリーがあるというのは、重ゲーの場合は大前提でしょうけどね。

これは多分効果があって、根拠もあるのです。
その名も「メラビアンの法則」!!(なんかかっこいい)。
人が記憶にとどめる、理解するなどの場合、どういった方法が良いかみたいな話です。
いわく、印象の残り方は言語7%、聴覚38%、視覚55%です。
つまり、ルールブックの文字情報を読んで記憶に残ることは7%なわけです!(愕然
ということは、100%理解するというのがいかに努力を要することか……。
私たちゲーマーは誰よりも早くゲームをプレイしたいから、新作ゲームを読み込んでインスト準備をしちゃったりする、ことゲームに関してモチベーションの高い人たちです。しかし、多くの人はそこまでやってくれません。

私は松岡修造氏がとても好きなので、よく例に出すんですけど、彼のブログで「熱くなれよー!」とだけ書かれていたら、たぶん多くの人が「あ、はい」で終わっちゃう。
彼が動画メッセージで激しい息遣い(笑)、興奮した様子で、こちらを見て「熱くなれよー!」とか「圭、ここであきらめるな!」というから、心に残ります。

私はインストもそうなのかなと。文字を解読させるのは大きな負担です。
プレイ動画も重要ですが、インスト動画がもっと増えることで、例えB君にボードゲーマーな友達がいなくても、B君が自分でゲームを買って誰かと簡単に遊べるようになるのは、素敵かなぁと思っていたりします。彼らにとっての壁を下げてあげる仕組みを持つということですかね。

ただ、最終的にはそこからボードゲームにどっぷりとハマって、自分でインストしてみたい、みたいな気持になる人が出てくれば、それはまたうれしいですね! やっぱりインストすること含めて、ボードゲームだよね、というのはなんかありますものね。

まぁとりあえず、うちのサークル「こたつパーティー」は、狙ってるターゲットが割とノンゲーマーに寄っていますから、そういうハードル下げの仕掛けは積極的にチャレンジしようと思っています。
さぁ、まずはAviutlでの動画編集から勉強しましょう!!(遠い目


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こたつパーティー(こたパ)
「あなたの毎日に、もっとボードゲームを!」
WEB:http://www.kotatsu-party.com/ 
ブログ:http://kotatsu-party.sblo.jp/ 
Twitter: @kotatsu_pa

Podcast「こたトーク!」
「あなたの隙間時間を、ちょっとだけ彩るボードゲームトーク」
http://kotatsu-party.sblo.jp/article/104937190.html
posted by らりお at 15:55| Comment(2) | ボードゲームコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
インストについてはとても共感できました。

やっぱ人に説明して分かってもらうのは難しいですよね。テレビゲーム等のチュートリアルみたいに出来れば一番なんでしょうが、ボードゲームですと長ければ興味も失せてしまいますしね。
個人的にはフラックスみたいにカードに大体書いてあったりすると楽だな〜と思います。ただ本当に面白いゲームは自然とルールも難しいんですよね。
説明用の簡易ルール(3分程度で終わる)と本番用ルールが両方準備されてたりすると、紹介する方も簡易ルールを前提として本番用ルールを説明出来ますし、相手もそこそこ興味を持ってるので理解してくれるかな。両方のルールが楽しくないといけませんが。

あと個人的に、ゲムマの来場者数が増えてる割には実際の環境が相変わらず冷え込んでいる状況に漠然とした危機感を感じます。
みんな自宅で遊んでいるのであれば良いんですが、せっかく興味を持ってくれた層を取り込めない・入り難くしている状況は結構末期かな。
Posted by at 2014年11月27日 11:47
コメントありがとうございます。
インストはする方も、聞く方も大変だなといつも思います。
仰られていますように、カードを見れば大体わかるという作りはとても重要ですね。あと、一回やってみればほぼ分かる、というのも普及しやすいゲームの特徴かと思います。そのためには、5分で回せるくらい、っていうのが私たちの理想に近いですね。

エンジョイルールとガチルールを設けるのはとてもいいと思います。
エンジョイはエッセンスになるまで絞り込んで、ゲームらしいジレンマを味わっていただくもの。
ガチは更に戦略要素を上げて、思考性を増す、みたいな。実際作ると難しそうですけど……。

ボドゲ市場については、私はとても楽観的だったりします!
というのも、たぶん表面的な変化を私たちが感じられるレベルになるというのは、相当キてる状態だと思うんです。今回も前回より10%ほど来場者が増えて、確実に認知度は上がってるのは確かですし、あせらなくてもいいかなと。
多分、次回かさらにその先かは分かりませんが、来場者が増えていくにしたがって、その中に1人でも爆発力のあるインフルエンサー混ざってくると、大きく変わると思います。
それが芸能人なのか、どこかの社長さんなのかは分かりませんが……。
もしくは、作者側からそういう人たちに火をつけにいくチャンスを持つのが大事かもしれませんね。まだまだ個人の働きかけで市場に影響を与えられる規模だと思っていて、新参者の私なんかからすれば、チャンスはあるぞ!と……ポジティブにとらえておる次第です。
Posted by らりお at 2014年11月27日 14:00
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